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【竹本塾】会議が変われば、業績成果が変わる 〜ファシリテーターの必要性〜

2016.08

コラム

会議における ファシリテーターの必要性

ファシリテーションとは、組織やチームによる活動の円滑な推進や成果の創出を支援するための活動を意味し、その役割を担う人材はファシリテーターと呼ばれています。ファシリテーションの応用領域は教育やコミュニティ、ビジネスなど広範囲に及びますが、ビジネスの領域では、主に会議やプロジェクトの運営支援、例えば合意形成や問題解決を促進する技術やコミュニケーションスキルを指す用語として使われるケースが一般的です。
ファシリテーターの役割、必要性や有効性を4つのポイントに整理してお話したいと思います。

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①中立的な立場を保つ

特定の意見に肩入れせず、常に客観的な視点で会議やメンバーに接することです。自らの意見を主張するのではなく、中立的な立場に徹することで、メンバーの議論活性化に注力することが、ファシリテーターの重要な役割です。また、中立的な立場は、物事を俯瞰するという視点を維持することも意味しています。これは特定業務を対象にした情報システムの構築であっても、全体最適の考え方が必要になることと同じだと考えると理解しやすいでしょう。ファシリテーターが偏らない議論を進めると同時に、メンバーに全体最適の視点を徹底させることで、チームにとって有効な解決策を見出すことが可能になります。

②プロセスを管理する

会議の進め方、手順を設計し、運用すること。会議であれば議論のトピックを羅列したアジェンダ(議事進行表)を作成し、それに基づき議論をリードしていく役割に該当します。中立的な立場を保つという役割を前提にすれば、ファシリテーターに求められるのは、議論の中身そのものではなく、プロセス管理に徹する役割。もちろん実際の会議では、アジェンダで想定してなかった事態に直面しますが、この場合は臨機応変にプロセスを組み立て直し、対応していきます。ファシリテーターがプロセス管理に徹することで常に会議の秩序を維持し、当初の目的に合致した会議運営が可能になります。

③チームワークを醸成する

メンバー同士の関係性改善、お互いの意見に真摯に耳を傾ける場作りなどにより、チームワークを醸成することです。例えば発言を躊躇しているメンバーがいれば、その要因を把握し、対策を講じる役割です。特定非営利活動法人の日本ファシリテーション協会では、先ほどの会議の進め方や手順などを「外面的なプロセス」、メンバー同士の関係性やメンバー個人の思考プロセスなどを「内面的なプロセス」と名付け、「ファシリテーターは両方のプロセスに関わることで、人と人の相互作用を促進している」と説明していますが、この内面的なプロセスへの関わりに該当します。ファシリテーターにチームワーク醸成という役割が求められる大きな理由は、メンバー個々の実力の総和以上に大きな成果を生み出すことが可能となるためにあります。

④成果の最大化を支援する

議論を深めることでメンバー全員が十分に考え、消化した状態を作り出し、高い納得感を醸成することも重要です。例えばファシリテーションによる会議の成果は、問題解決策が決定したときや合意形成がなされたときではなく、それを実行したときに創出されます。その原動力となるのが実行に携わるメンバーの当事者意識や納得感。高い納得感の醸成でメンバー全員の意欲を高めることができれば、チームとしての成果を最大化することが可能になります。
ファシリテーターが役割を果たす上で具体的に必要になるのは、一体感を醸成する場の雰囲気作りや、意見やアイデアを引き出す質問、何が問題かを見極める問いかけ、議論をかみ合わせる論理的思考や図解技法といった様々な能力(スキル)となります。

ファシリテーターは、これら多様な能力(スキル)を、問題解決や合意形成に向けて通過するプロセスの段階に応じて発揮していく必要があります。皆様の会社の会議は、ファシリテーターは機能しているでしょうか。改めて、自組織の会議を見つめなおしてみてはいかがでしょうか。

株式会社SWITCH WORKS 代表取締役/人材開発トレーナー 竹本 幸史