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第2回 岡山駅前座談会 2018.2.7【後編】「結婚と仕事の両立」

2018.03.27

座談会

♯02
「結婚と仕事の両立に、何が必要?」

竹本)ところで、男性が「結婚と仕事の両立」をテーマに話し合うことって、あると思いますか?

伊藤さん)なさそうですね。

竹本)なんでだろう?

伊藤さん)結婚に対して具体的に考えてないから?

竹本)なるほど(笑)。確かに、僕のまわりにも一部、そんな男性がいますから、そういう面も否定できませんが、男性と女性で大きく違うのは、環境変化の部分なんですね。結婚のあとに訪れる、妊娠・出産や育児による環境変化。

最近は「イクメン」なんて言葉もありますが、男性の子育てって、まだ定着していないですよね。国の制度はあるけど、会社の理解がそこまで進んでいない。

たとえば、男性が育児休暇を取れる制度があるかどうか。そういう条件が完全に整っていない状況では、女性の方が「結婚と仕事の両立」というテーマについて考えることが多くなっている、というのが現状だと分析できます。

では、今日は結婚されている方も、これから結婚という方もいらっしゃいますので、まず、結婚されている方にお聞きします。結婚と仕事を両立するには何が大事なんでしょうか。結婚と仕事、それぞれのバランスをとり、なおかつ「あぁ、幸せだなあ」と内面的な幸せを感じられる状況を実現するには何が必要だと思いますか。

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及川さん)精神的に「親」になることじゃないでしょうか。子どもを育てることと、部下を育てることって、リンクしてるなって思うんですね。子どもがいなかった頃の私は、周りの目が気になって休めなかったけど、親になると時間的にも仕事の容量にも制限があるから、「帰りづらいなあ」と思っても、自分はここまで働いたんだからと割り切って定時で帰る。そうしないとやっていけないです。仕事とプライベートをきっちり分ける心の強さは必要だと思います。だからといって自分勝手になるんじゃない。自分が「こうすべきだ」と思い込んで最初から最後まで自分一人でやっていた仕事を、お願いできる人にお願いするんです。私は妊娠後、周りに頼らないと仕方ない状況になったので頼りました。以前は変なプライドがあって頼めなかったけど、頼まざるを得ない状況になって、そういうのがなくなりました。ところが、以前より職場の環境も数字的にも、うまく回るようになったんです。それまでは「自分が引っ張っていかないと」って頑張ってたけど、それは後輩のためになっていなかったんです。頑張る方向性が違ってた。先輩に対してもお願いの仕方があります。そういう経験を積んで、精神的に大人になるというか、周りを育てる「親」になることが、仕事にも家庭にもプラスに働くと思います。どうしても5時に帰らないといけないんですもん。部屋が散らかるのをどこまであきらめるかとか(笑)、許容範囲も広がりますよ。

武田さん)限られた時間で求められた成果を出すのは大変ですよね。この仕事は必要?効果的?とか考えながら選別して無駄を省くとか、周りの協力や理解を得ることが必要になりますね。家事もパートナーと分担しないと回らないし。

伊藤さん)限られた時間で結果を求められるのって、つらいですか?

武田さん)つらいというより、実際にできるかな?って、すごく不安。

及川さん)同じです。結果を出す前に、家庭のことを効率良くしないといけないし、子どもが生まれたら仕事と家庭の配分も考えないといけない。

伊藤さん)自分の課には女性がいないんです。プロジェクトリーダーは男性ですが、参観日や運動会など、家族のイベントで率先して育児休暇を取っているので、そういう雰囲気づくりはできてる方なのかな。

川部さん)夫婦が気持ちよく暮らすには、1つは役割分担が必要かなと思っています。ある程度お互いに役割分担がないと、個人的に不満に思ってしまうことがあると思うんですね。だから「ここまではして欲しい」と最初から伝えておけば、自分が日々不満に思って我慢するよりいいかな。もう1つは、楽しみが必要。日常の中に、ちょっとしたワクワクがないと、ただ仕事をこなすだけだと、結婚と仕事は両立できてるけど、なんだかできてないような気がするというか、満足できないんですよね。

竹本)仕事の中のワクワクと、家庭の中のワクワクの違いって?

川部さん)仕事は楽しい。好きなんだと思います。でも、家庭のワクワクは難しいです。「幸せだなあ」とは思うけど、朝起きて、ご飯を一緒に食べて、会社に行って、帰って、また、ご飯を作ってお風呂に入って寝る。ルーティーンみたいになってしまっているから、楽しいことがもっとあればいいなと思います。

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武田さん)私は旅行が好きなので、休みごとに出かけたり、イベントを設定したりしています。「今日はどこに行こう」「来週はどこに行こう」「ご飯はあれを食べよう」「次はあそこに」という感じで常に何か予定を入れてます。

竹本)パートナーと共通の趣味とか、楽しみを味わう、ということですか?

武田さん)スキューバダイビングとか、共通の趣味もありますが、卓球を一緒にするとか(笑)。近場でも一緒の時間を過ごして、楽しいことをする、みたいな。

竹本)では、これから結婚する方で、結婚してる女性に何か聞いてみたいことは?

伊藤さん)家事の分担ってすごく難しいと思うんですけど、実際のところ、どうですか? 相手と自分で何対何ぐらい?

川部さん)6:4ぐらいだと思います。

伊藤さん)4って、すごくないですか。

武田さん)私も6:4ぐらいだと思いますよ。あとは、食洗機とか、乾燥もできるドラム式洗濯機とか、文明の力に頼ってます。

及川さん)私は7:3ぐらいでしょうか。

竹本)世の中の男性は、4とか3もしているものなんですね。

及川さん)パートナーは優しい人、というのが大前提(笑)。ただ、自分では7割と思ってるけど、多分、相手に聞くと5:5とか言われるんじゃないかな(笑)。

森本さん)では、正社員で仕事をして収入もあるのに、家事は自分の方が多いとか、自分の方が役割分担が多いという場合、不満に思わないですか。女性だから家事が多いというのは、ちょっと…って思いませんか。

川部さん)私はご飯を作るの楽しいし、基本的に好きなことしかしていないんですよね。食べることが好きなので、相手に勝手にご飯を作られると食べたいものを食べれないじゃないですか(笑)。掃除ばっかりとか、洗い物ばかりとかになると、う〜ん…って思うかもしれないですけど。

武田さん)私も一緒です。私はご飯しか作らない(笑)。6:4といっても、実際は自分が好きなことしかしてないかも。

及川さん)私の場合、お互いの実家が岡山ではないから、子どもを産むとなった時、頼れる人がいなかったんですね。仕事も忙しかったので、自分にも限界があるから、「私はこれ以上できないよ」と具体的に自分ができる範囲を伝えたんです。「これが無理なら仕事を辞めるか、もっとあなたがしてくれるか、子どもを1人だけにするか、何か対策を練らないといけない」って思うことを全部言ったんです。すると、相手が「子どもは2人欲しい」と言うので、「じゃあ、ここまではしてくれないと」って、なりました。

竹本)もう交渉の世界ですね(笑)。

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薮井さん)私は将来、結婚して子どもができても正社員で働きたいんですけど、今の職場には、お子さんがいらっしゃる女性はパートさんしかいないので参考になる方がいないんです。実際、両立って、どうなんでしょうか。

川部さん)私の職場では、産休・育休を取って仕事に復帰している人が多いですね。

武田さん)私の場合は、職場に子育て中の女性がいないのですが、それをプラスに考えると、ここでの働き方を自分が作っていけるってことじゃないですか。自分が提案したら通るかもしれない(笑)。だから、前例がないのはメリットでもあると思っています。結局、自分がどうしたいか。強い意志を持って主張していこうと思います。「こうしたいよ!」って(笑)。女性が多い職場だったら、きっと周りの方も頑張ろうよと言ってくれると思います。頑張りましょう、一緒に!

薮井さん)そうですね、主張していきます!

向坂さん)では、お金以外の理由で、結婚して仕事を辞めずに仕事を続けてよかったと思うことは何ですか?

及川さん)私は、仕事をすることで人間的に成長できたし、子どもに教えられることがあるって思うんですね。そういう面ではすごくプラスだと思います。でも、やっぱり半分はお金のためかな(笑)。

武田さん)私は、前の仕事を辞めて1年ぐらい働いてなかったんです。今、仕事をしていて、いいなと思うのは、仕事をしてる人と一緒にいれること。働いていないと世界がすごくちっちゃくなっちゃうんですよ。関わる人も減るから、すごい視野も狭くなっちゃった。だけど、仕事をしてたら関わる人が多いじゃないですか。嫌な人とも関わらないといけないけど(笑)。仕事をしてなかったら自分の好きなことだけして狭〜いところにいるような気がするので、つながってるのがいいと思います。もちろん、地域の人から学ぶことも多いけど、両方の立場を経験して、私は社会とのつながりや「働いてる自分」みたいな、そういうのがあった方がいいなと思いました。

川部さん)私には、結婚したら仕事を辞めるという発想がなくて、まったく別のものと考えているんですが…。仕事をしていてよかったことは、武田さんと同じで、人と関われるところかな。今は仕事をしていない自分が想像できないです。これからも多分、子どもが生まれても何があってもずっと仕事は続けていくだろうと思います。別に結婚に左右されることではないのかなと考えています。

竹本)たとえば、極端な例ですが、職業人としての顔をなくし、家事もしない、配偶者の役割もやらない、親としての子育てを放棄し、市民としての役割である選挙にも行かない、余暇も楽しまず、学生としての学びもなく、親とも断絶する、と役割を減らせば減らすほど、社会との接点は少なくなるんですね。すると、知識も増えないし、経験もしなくなる。要は「視野狭窄」が起こるんです。人は、経験と知識があるから教えられるし、伝えられるんです。それは、子どもにだって会社の部下にだって、同僚にだって同じです。キャリアは自分のものだから自分で選択すればいいのですが、社会における役割を少なくしてしまうと、それだけ、知識とか経験・体験の機会を失うことになります。すなわち、何らかの役割を担い、その幅を広げるとか、もっとたくさんの数の役割を経験すれば、「これからどんな40代を過ごそうかな」というイメージが思いつくのではないでしょうか。


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座談会が終わった後も、「どうしたら、この人と絶対離婚しないという自信が持てますか?」とか、「宝くじで3億円当たったら仕事を辞めますか?」とか、ユニークな質問やおしゃべりで盛り上がり、「結婚と仕事の両立」というテーマの深さを改めて実感することができました。

(株)SWITCH WORKSは、この座談会を通して、岡山で働く女性に、役立つ知識や出会い、一歩を踏み出すきっかけをプレゼントしたいと思っています。同世代の女性同士で話し合い、みんなで、もっといきいきと輝けるような岡山に変えていきましょう。

次回「第3回 岡山駅前座談会」は、2018年4月18日(水)開催予定。テーマは「キャリアを築きたい」です。