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第5回 岡山駅前座談会リポート 2019.06.22【前編】「苦手な人との接し方をみつけよう!」

2019.08.07

座談会

 第5回 岡山駅前座談会
「苦手な人との接し方をみつけよう!」

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(株)SWITCH WORKSは、「働き方を、変えよう。」をコーポレートメッセージに岡山で働く人々を応援するユニークな企画を展開しています。その1つ、「岡山駅前座談会」シリーズは、サロンのようにゆったりとした雰囲気の中、お茶を飲みながら和やかに、仕事や結婚、ライフスタイル、子育て、幸せな人生のあり方などについて日頃、思っていることをお話しできるスペシャルな場です。

 

第5回のテーマは「苦手な人との接し方をみつけよう!」

 

今回は、色々な立場・役職や環境で働く、岡山の20代〜50代の男女11名にお集まりいただき、「苦手な上司への伝え方」「年上の部下への接し方」「機嫌が悪い人・怒っている人への対処法」「他人のグチを聞かされた時にどうするか」「若者との付き合い方」「立場や性別の違いによる考え方の違い」「職場のコミュニケーション」などについて、身近な人には言えないお悩みや課題の相談もまじえながら、フラットな関係で和やかに話し合いました。

ファシリテーター:(株)SWITCH WORKS 山田 安希子

 

参加者:

頼 伸治さん

製造系中小企業の専務として、主に人事を担当。最近の悩みは人手不足。苦労して採用した新人に長く勤めてもらえるよう職場の雰囲気を改善したい。

 

滝澤 宏行さん

システム開発企業のインフラ担当チームマネージャーとして、後輩の育成にも携わっている。もともと人と接するのが苦手なこともあり向学のために参加。

 

林 友希乃さん

県内の中小企業で事務を担当している。緊張しやすく、人と話をするのが苦手。特に目上の人とどうやって話したらよいのか悩んでいる。

 

田中 実さん

地場産業支援団体の課長。少人数の職場でスタッフも固定化。安定はしているけど、職場を活気づけるためにスタッフとのコミュニケーションを改善したい。

 

杉本 美紀さん

県内企業で経理を担当。苦手な人とも仲良く仕事をしたいと思って試行錯誤するものの、うまくいかないと自分を責めてしまう、そんな自分を変えたい。

 

佐藤 和子さん

県内企業に勤務。若手なので、なかなか自分の意見を言えないけれど、自分から積極的に社内のコミュニケーションを改善していきたいと思っている。

 

岸本 桂生子さん

企業サポート団体の役員。企業トップや社会人を対象としたトレーニング講師を務めるかたわら、孤独な企業戦士の悩みや課題に寄り添っている。

 

岡村 早貴さん

人材派遣会社に勤務。新事業の立ち上げや営業を担当しているが、実は人と話すのが苦手。そんな自分の殻を打ち破るため、「変わりたい」と思っている。

 

藤原 明さん

医療関係の事務現場で係長を務める。心の問題を抱える人たちのサポートも担当しており、職場で良好な人間関係を築くためのノウハウを学んでいる。

 

宮杉 伸司さん

 

製造系企業で工場の生産管理等を担当。うつ病から復職した経験を生かし、休職中に得た知識を広くシェアすることでより理解を深め、実行に移したい。

 

岡本 昭一さん

地方公共団体職員。4月に異動したばかりの職場でのコミュニケーションについて、民間の考え方を参考に改善したい。

 

 

 

山田:今日のテーマは「苦手な人との接し方をみつけよう!」です。立場の違う方々とフラットな関係でお話していただくことで、何か新しい気づきを見つけていただく場になればと思っています。苦手な方との接し方について、また、コミュニケーションの取り方を難しいと思う場面など、今回集まったメンバーに聞いてみたいこと、普段、自分たちが悩んでいることを皆さんで共有していただき、そこで何か発見を得ていただけたらうれしいです。

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♯01 職場での怒りをどう抑えたらいい?

Aさんのお悩み

私は、人が傷つくようなことを平気で言う人や、他人に責任をなすりつける人など、相手の気持ちを考えられない人が苦手です。しかし、そのことを直接、指摘しても相手は変わらないどころか、言い返されたり、ケンカになりそうになったりして困っています。仕事上は関係を続けていかなければならないので、「自分が変わるしかない」と思って努力しているのですが、忙しいときや心の余裕のないときには「何で自分ばっかり我慢しないといけないの?」と辛い気持ちになり、私の態度の方が悪くなってしまいます。すると、職場の反応も悪くなり、どんどん負のスパイラルに陥ってしまいます。そこで、職場で何があっても、いつも平常心でいられるように、自分の怒りを抑える方法がないでしょうか。すごく腹が立つと、怒りを家にまで持って帰ってしまい、「何がいけなかったんだろう」と自分を責めてしまうこともあり苦しいです。皆さんは、そういうことってないですか。何かヒントがあればお願いします。

 

 

山田:私はAさんのお悩みにすごく共感したのですが、皆さんはいかがですか。

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岸本さん:実は人って、知らないうちに自分の気持ちをないがしろにすることが結構多いんですね。だからAさんは「本当は、自分はどうしてほしいのかな?」って、自分中心にシフトしてみると、意外と相手の気持ちが分かったり、自分もほっこりできたりすると思います。たとえば我慢ばかりしていて、そういう自分の、「嫌だ、我慢したくない」という気持ちを抑えていると、そんな自分の一番見たくない「嫌な自分の一面」を外に見たとき、自己防衛でフタしちゃうんです。あたかも自分のことではないように、外で起きていることのように見せられるから腹が立つ。そういう心の仕組みを理解すると何か変わるかもしれない。

 

滝澤さん:でも、嫌な気持ちが「わぁっ」と盛り上がったとき、その気持ちを抑えられるでしょうか?

 

岸本さん:抑えるのではなく、自分はどうしたいのか、自分の気持ちを自分でひろい上げてあげるのです。ただ、その瞬間には、なかなか難しいですが(笑)。

 

滝澤さん:私もAさん同様、「怒る人」が嫌いです。バーン!と机をたたいたりして怒っている姿を見たくない。しかし、同じ職場だから、その人に何かを伝えなきゃいけない。

頼さん:私は立場上、怒っている相手に注意しないといけないことがあります。じゃあ、どうするかというと、とにかく怒りの内容、相手の言うことを全部聞きます。すると、少し落ち着かれる瞬間があって、「今なら聞いていただけるかな」というタイミングで、そっと言いたいことを言う。そこから会話が成立する状況に持っていく。そこまでは、しんどいですが聞きます。

 

宮杉さん:心理学的に人は、怒りの感情を30分間アウトプットしたら冷静になっていくそうですよ。

 

みんな:ほぉ〜。

 

田中さん:でも聞く立場だった場合、皆さん30分間我慢できますか?

 

みんな:(笑)

 

田中さん:僕は正直、30分も耐えられません(笑)。お地蔵さんのように耐え忍ぶことなんて、できるのでしょうか。ただ、ちょっとタイミングを変えるというのは1つの方法としてはあるのかな。

 

杉本さん:やはり、我慢してばっかりじゃいけないですよね。タイミングを見ながら伝える、伝わるように伝えることも大事なのかなあ。その人に直接じゃなくても、上司の上司に相談という形でもいいのかもと思います。

 

山田:自分がどうしたいのか、それを大事にするといいかもしれないですね。

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♯02 職場で口論が始まったらどうすればいい?

Bさんのお悩み:

会社の雰囲気は悪くないのですが、家族経営の会社だから、仕事のことでの言い合いがヒートアップすることがたまにあるのです。しかも、感情的になられることが多く、そういう時、すごく居づらくて…。しかも、ケンカの後で愚痴を聞かされて困ってしまいます。そんなときは、どうしたらいいですか? 

 

山田:職場に喧嘩をしている人がいると、仕事のことで聞きたいことがあっても聞けなくなっちゃいますよね。

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林さん:まわりの人がすごく気を遣いますよね。

 

山田:社員に対する愚痴を聞いて、自分は賛同したくないのに空気を読んじゃうこともありますよね。

 

藤原さん:やはり率直に伝えることは大切かなぁ。直接、伝えにくければ伝え方に工夫をしたらどうでしょう。また、すぐに変わることを期待せず、1年など長い時間をかけて、少しずつ働きかける。時間をかけながら、自分も耐性をつけて、こっちからアプローチをすることも大切かなぁと思います。そうしないと自分の怒りがこみ上げてくるでしょう。

 

杉本さん:私の実家が家族で事業をしているのですが、家族だと遠慮なく言ってしまうところがあるのですが、初めて入った従業員さんは、おびえてしまいますよね。長く勤めている先輩から「いつもあんな感じだから喧嘩じゃないよ、気にしなくていいよ」と言ってもらえたら、「あぁそうなんだ」って思えるでしょうが。

 

滝澤さん:仕事と感情を、なるべく分けたらどうかなと思います。仕事は仕事。こっちは仕事をしなきゃいけないのだから、「嫌だなぁ」という感情は横に置いて、仕事に徹し、やってほしいことを単純に素直に伝えるのです。もしかすると、口論で盛り上がっている時に「あの、これ、お願いします」って水を差すと、向こうもハッと気がついて落ち着くかもしれない。

 

頼さん:僕の会社は身内が6人も働いている町工場で、身内は遠慮しないから言葉がきつくなる瞬間が、やはりあります。しかし、滝澤さんがおっしゃられたように、業務は進めなければいけないと思っているので、冷静に「これ、どうしたらいいでしょうか」とふっと入ってくださったら実は本人も「話を切りたい」と思っている時があると思います。冷静な人が1人入ると、ふっと我に帰る瞬間があります。あとは、社外に相談できる方を持っていただき、どこかで自分の本心を出せるといいのではないかと、私は思いました。

 

岡村さん:前職では、喧嘩まではいかないけど、プロ意識の高いお二人が仕事のことで意見が対立することがありました。従業員が見るとびっくりしますよね。他のスタッフもしんどい思いをしていたので、これは良くないと思って、私は直接、伝えました。「すみません、申し訳ないのですが、スタッフのみんなが話しかけにくい雰囲気なので」と伝えたら、「ごめんなさい。言われないと気づけなかった」と言われました。だから、こういう場面には冷静な人が必要なんじゃないかな。Bさんが伝えることで何か変わるのではないかな、と思いました。

 

山田:そうですね。あと、自分は思ってもいない他人の愚痴を言われたとき、皆さんはどのように対応されていますか。

 

佐藤さん:ある程度は聞きますが、途中で話を変えます。「ところで、この仕事なのですが」って。こっちもずっとは付き合っていられないですよね。

 

山田:そうですね。愚痴が始まったら、少しは聞いても「ちょっと、この話なのですが」と話題を変えてみてもいいかもしれないですね。

 

 

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♯03 病気から復職中のスタッフにどう接したらいい?

Cさんのお悩み:

苦手な人というより、どう接したらいいか分からなくて悩んでいるのですが、以前の職場で、うつ病で休職され、全快ではないけど回復したから当社に転職されたらしいのですが、ときどき具合が悪くなって連続して休まれます。今の仕事は自分に向いているとおっしゃるし、熱心にされているから続けていただきたいのですが、原因も分からないし、プライベートの部分に踏み込んで話が聞けない。「頑張れよ」というのは一番いけないと思うのですが、じゃあ何と声をかけてあげればいいのか分からないのです。声がかけにくいから、コミュニケーションが取れない。コミュニケーションを取らないと仕事ができません。仕事のこと以外は何も話さない方がいいのでしょうか。あるいは、もう少し違う話題で話しかけたり、雑談できたりするといいのでしょうか。

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宮杉さん:その方の状態にもよるかもしれないのですが、僕は復職したとき職場の皆さん全員に挨拶して回ったのです。それで、職場の皆さんには全部さらけ出しても大丈夫という実感というか、僕自身の中で何か自信が持てたという感覚があるから回復できました。自分の存在を認めてもらっているというのが分かってくると、安心感を持ってもらえたりするのですね。だから、その方が会社に来てくれていることを認めてあげるのが良いと思うのです。「自分はここにいても良い」と思ってもらえるようにするには、毎日仕事をしようと思って来てくれている、ということをまず認めてあげるのが相手にとって良いのかな、という気がします。

 

山田:確かに承認されているのを感じてもらえたら、良いのかな、という気はしますが、それをどう伝えたら良いのでしょうか。

 

宮杉さん:朝、来た時に「おはよう」と声をかけてあげるだけで良いと思います。

 

山田:それくらいで伝わるものですか。

 

宮杉さん:人って、やったことに対して褒めたりしますが、それは逆に言えば結果を出せないとか、行動していなかったりすることの否定につながります。結果を出さないと褒めてもらえなかったら、認めてもらえないことになってしまうので、そうではなく、まず、そこに居てくれていることを認めてあげるのは大事だと思います。

 

岡村さん:分かります。私は上司に「おはよう」って言われると、すごく嬉しいです。「今日も頑張ろう」って思います。「お疲れ様」って言ってもらえると、上司が「下っ端の私にも声をかけてくれた!」とテンションが上がります。当たり前のことと思うかもしれないのですが、上司から声をかけてもらえたら、この方もとても嬉しいのではないかなと思います。

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♯04 緊張して言いたいことが言えない

Dさんのお悩み:

私は自分の意見を伝える時に、すごく緊張してしまうのです。どうしたら緊張せずに伝えられるかということと、意見がある時に限って、どもってしまいます。「冷静になろう!」と思うと、余計に言葉が出てこなくなります。皆さんは、どうやって意見を伝えておられますか。もしくは、どんなことを心掛ければ良いですか。何かトレーニングをされていますか。

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田中さん:私もしゃべるのは得意ではないので、事前に資料を1枚作って「ちょっと相談があるのですが」と資料を手渡し、会議室など、その場ではない別の場所に移って、「実は、こうなのです」と資料を見ながらしゃべるようにしています。すると、ちゃんと話せることが多いと感じています。手元に原稿とか資料があると話しやすいし、オフィスのデスクで話すのではなく別のところで周囲の目を気にせず話せたら、相手も資料を読んで理解しやすいし、良い資料ができれば話す必要もなくなるというか、1つの方法ではあると思いますよ。

 

宮杉さん:僕も話すことが苦手なのですが、とりわけ、何を伝えたいのか決めていないとき、どんなことを相手に伝えたいのか明確になっていないときは、何を話していいのか分からなくなって言葉が出なくなります。

 

田中さん:やはり、書くことによってまとまりますよね。事前に資料を作っておくと自分のしゃべりたいことも、実はこういうことだと自分で気づくパターンもありますね。

 

宮杉さん: そうですよね。頭の中が整理されますよね。

 

藤原さん:「緊張して早口になりがちなのですが」と前置きしたり、ワンクッション置くのも良いかもしれませんね。

 

岡本さん:僕も、すごく悩んだことがあります。「いい風に見せたい」「自分のことを伝えたい」と思うと、うまくしゃべれなくなりますよね。しかし、自分ではなく、相手のことを中心に考える、相手を思う比率を増やすと話せるようになる。だから、内向きになり過ぎないように心がけ、相手は何を求めているのかな、相手のことをよく見よう、相手と向き合うようにしようとすると、少しずつうまく話せるようになりました。

 

山田:資料を準備したり、相手のことを考えて話したり。私もマネしてみたいなと思います。

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♯05 スタッフの本音が分からない

Eさんのお悩み:

職場には数人の女性職員が働いているのですが、彼女たちの本音が分からないのです。すると、なかなか会話も成り立たず、壁を感じるというか、どういう風に心の壁を打ち破ればいいのでしょうか。しかも、1対1で話を聞くと話してくれるのに、全員で話し合おうとすると、お互い牽制して何も意見を言ってくれないのです。私は、どうすれば良いのでしょうか。

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岸本さん:Eさんは職場で本音をもう少し分かち合えるような、いい仕事のできるチームワーク、応援し合える関係性を作りたいのだろうな、というのが伝わってきます。それを相手もキャッチできたら、すごく良いのでしょうね。

 

山田:立場も性別も違うと、仲良くしたい気持ちはあっても距離を感じることや、接し方が分からないと、お互い思っているのでしょうね。

 

頼さん:今日の座談会みたいに、何かテーマを決めて強制的に話してもらうと、相手の意見が聞けて良いですよね。そういう時間を作ってみるのは、いかがでしょうか。

 

滝澤さん:何かの本で読んだ話ですが、コミュニケーションができている状態というのは、1対1で自分の本心をお互い全部話せる状態ではないらしいのです。「おはよう」とか何でも良いのですが、他愛のない言葉をひたすら頻度を高めてやりとりできている状態が、コミュニケーションが取れている状態らしいですよ。ということは、普段から他愛のないこと、当たり障りのないことをしゃべって、そのやりとりが満遍なく散りばめた状態が作れたら、コミュニケーションが取れている状態になるのではないかと思います。女性職員に対しては、私も気を遣います。どこまで踏み込んでいいのか分からない。そこで、他愛のない話をすることで興味や関心をキャッチし、その人が喜ぶことを考えて提供するようにしています。たとえば、お花を用意したり、お土産のお菓子を持っていったりすると喜んでくれて、僕の場合、それがきっかけになって家族の話ができるようになって良かったです。

 

宮杉さん: 従業員の方がどのようなコミュニケーションを望んでいるのか、1人ずつに直接、聞いてみたらどうでしょうか。自分が思っていても相手が望んでいなかったら一方通行の会話になってしまいます。

 

山田:色々な場面で相手のことを考えることが大事なのかもしれませんね。

 

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色々な職場で働く、初対面の皆さんが立場や役職にとらわれず、フラットな関係で日頃のお悩みや課題を共有していく中で、新しい見方や今まで考えてもみなかった気づきや解決・改善のヒントを得て、どんどん意見が活発に交換されるようになっていきます。

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次回、「♯06 あの人のことは誰も注意できない /♯07 苦手な人の対処法 /♯08 若い人とコミュニケーションが取れない /♯09 愚痴をこぼす上司が許せない」に続きます。