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【竹本塾 NO.35】なぜ 企業内集合研修 で成果が出ないのか 〜成果が出ないには理由がある〜

2020.08.13

コラム

企業内集合研修で、成果が思ったような成果が出ないには理由がある。

企業経営者、人事・総務の方々と日々、組織開発・人材開発の話をする中で多く飛び交うキーワードがあります。「以前、企業内集合研修を実施したが成果が出なかった」というものです。ただ集合研修を実施するだけでは、成果は出しにくいものです。では、どうすればよりよい組織開発・人材開発に繫がる成果を意図的に創出することができるのか。今回は、4つの失敗してしまうポイントを例に出しながら、お話をしたいと思います。

企業内集合研修で成果が出ない4つのポイント

①目的成果が不明確

「研修の満足度は高かったけど,具体的な成果にはつながっていない」という状況は起きていませんか? 多くの企業では,研修事後アンケートでの参加者満足度を,研修がうまくいったかどうかの判断基準にしています。しかし,参加者が満足していることと,研修を通して具体的な成果が出たかどうかは,全く別のことです。

人材開発担当者が作成された研修の企画書を拝見すると,大まかな目的は設定されているものの,研修後に具体的にどうなっていればいいのかという期待成果が曖昧な場合が多いようです。

例えば,管理職向けの研修を例にとると「たくさんある管理職の役割の中で,今,自社の中で,最も優先順位が高いところはどこなのか?」「今回の研修によって,具体的にどのような成果や変化が出ることを期待しているのか?」「そのためには,参加者には,この研修後に,どのような行動を実践してもらう必要があるのか?」というところまで,きちんと具体的に考えられていません。

 

②目的成果がズレている

「この研修をやって,何の意味があるのか?」「この研修を受けても,実際の業務では使えない」と参加者や経営層の方々から言われることがありませんか?

仮に,研修の目的成果が具体的になっていたとしても,その目的成果が,参加者や経営の現状や課題やニーズをしっかりと捉えて設定されたものではない場合があります。人材開発担当者は普段から忙しく,現場の状況や経営層のニーズを,きちんと踏まえることができないまま,研修を企画しているケースも多いようです。

「現場では今何が起こっているのか?」「何を課題と感じているのか?」を,しっかりと把握せずに研修を企画実施してしまうと,現場の実情と合わず,参加者に机上の空論と思われてしまい,実践にはつながりません。

しかも,そういった現状を踏まえていない理想論だけの研修を実施し続けていると,社員は「研修=お勉強」と思うようになります。以前,弊社で参加者が実際に直面している現実課題をベースに,研修を実施していると「これ研修ですよね? 業務じゃないですよね? 実際にやらなくていいんですよね?」と質問してくる参加者がいました。

 

③行動につながらない

その研修によって,研修後に,どんな行動を取ることができるようになるのでしょうか? 多くの研修は,「気づき」や「知識」を得ることを重視しています。

「気づき」がもたらす意識の変化は,確かに重要な要素の一つですが,それだけでは,行動は変化しません。なぜならば,どんなに必要性や重要性を認識したところで,「明日からの自業務の中で,行動を実際にどう変えたらいいのか?」のイメージが具体的になっていなければ,今まで通りの行動をすることしかできないからです。

また,「知識」という面では,座学形式で知識提供を主目的にした研修もありますが,知っているからといって,できるわけではありません。知っていることと,できることの間には大きな溝があり,それを知識提供以外の方法で埋めていく必要があります。

 

④やりっ放しになる

研修がやりっ放しになっていませんか? 研修を実施している企業はたくさんありますが,研修の効果検証や改善まで手が回っている企業は,少ないようです。実際に,研修の効果や成果をきちんと検証しようとすると,参加者のその後を追跡調査していく必要がありますが,その時間を取れていない企業がほとんどのようです。

研修は,あくまで人材育成のための一つの手段でしかないので,点として考えるのではなく,線として設計していく必要があります。若手の育成を例に取るならば「新入社員として入社して,3 年目を終えるまでに,どのようなステップで成長してほしいのか?」「そのために,現場ではどのような支援をやっていく必要があるのか?」「その中で,研修を,どのタイミングで,どのように使うと,より効果的なのか?」というような全体像の中で,研修を捉えていく必要があります。

教育効果を高めるには、当初のプロセス設計(事前準備)が重要 〜組織と人は簡単には変われない〜

改めて集合研修において、高い教育効果を創出するには、「きちんとしたプロセス」を踏まえた研修企画が不可欠です。でなければ研修実施後、「役に立たなかった」「かけた費用に効果が見合わない」「会社(部門)の方針とずれていた」などの感想がでてしまいます。

そして、研修終了後にどのようなフォロー設計をしていくかをきちんと想定して実施しなければ意図的な成果を創出し続けることはできません。研修プログラムも、もちろん重要ですが、運用を含めた”仕組み化”が何より重要なのです。どのようなメンバーで仕組みを構築していくか。

弊社などでは、集合研修などのプログラムだけでなく、フォローを含めた仕組みの構築を重視し、経験豊富なキャリアコンサルタントがクライアントと一緒に作成をさせていただきます。どのような実施体制で組織開発、人材育成のプロセスを設計するのか。この点についても今一度、考えてみてはいかがでしょうか。(いつ?どこで?誰が?どのような関わりをするのか?)