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2018.12.5(水)
リーダーシップ開発プログラム “LDP研修×地域課題解決”     
   第2クール 第3回レポート(抜粋)

(トレーナー)

①株式会社えんのした/代表取締役 川路 隆志 ② 特定非営利活動法人岡山NPOセンター/代表理事 石原 達也

②NPO法人 岡山・ホームレス支援きずな/相談員 川元 みゆき

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<第2クールNPO法人について> 
【テーマ】「岡山の貧困の状況と、『自己責任』を問わない地域社会
      を作るには」
【支援団体】NPO法人 岡山・ホームレス支援きずな 川元トレーナー

NPO活動:

・ホームレス状態になるおそれのある人々、ホームレス状態に置かれた人々に対して、積極的な関わりを持ち、さまざまな社会資源を利用して衣食住の確保や就業の機会の確保など、社会的な自立に向けた事業を行っています。

・ホームレス状態にある人々へ応急援護、相談、自立のサポートおよび実情把握による支援事業

・ホームレス状態から自立した人々への地域定着のためのパーソナルサポート、アフターケア事業

・生活困窮者自立支援法に基づく一時生活支援事業(岡山市委託事業)、自立準備ホーム(岡山保護観察所委託事業)の運営 など

*きずなではホームレスは単に家がない人をさすのではなく、社会的にも孤立していることをさします。

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川路トレーナーより前回のテーマである“コンピテンシーとは何か”、すなわちコンピテンシーを高めるための目標行動について考える時間が与えられました。また、リーダーとしてどのように部下の成長を促すかについてもレクチャーがありました。

                                                      

第2クールはNPOきずな川元トレーナーより「ホームレス支援=家がない人や社会の中で孤立している人たち」という課題が与えられ、3つのグループで「理想」・「問題」・「原因」・「解決」についてグループ内で協議をし、各グループによるプレゼンテーションが実施されました。

プレゼンテーション後は他のチームからの質問やNPOからの現状説明や解決への糸口になるような助言もあり、引き続きチーム内で改善策について深く検討・協議を重ねていくことになります。以下、抜粋となります。

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チーム1の考えた「理想」・「問題」・「原因」・「解決」

〔理想〕

  • 日常的に地域住民と挨拶やコミュニケーションが出来る関係づくり
  • 地域全体がホームレスに対して理解
  • “拠点”が地域にとって必要な存在となる。
  • 結果的に利益が生まれる活動となる

(例)特技を活かしたシェアサイクル事業など(NPO法人ホームドア自転車修理)

 

〔問題〕

  • ホームレスの素性が分からない
  • イメージが悪い
  • 清潔でない
  • 近づくのが怖い
  • 仕事をしていないのでは(なぜ仕事をしないのか)

〔原因〕

  • ホームレスに対しての実情が認知されていない、ホームレスになった理由など
  • ホームレスに関しての関心がない(できれば関わりたくない)
  • 見た目清潔でない人が多い

 

〔解決〕

  • ホームレスの実情(なんでホームレスになったのか)を知ってもらう、興味を持ってもらう
  • 清潔にする
  • コミュニケーション能力の強化
  • 地域にとって必要な活動を行う

 

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QAコーナー

Q (チーム2) ホームレスの素性を知る事でどのようになるのか。知った上でどうするかまで深堀できていたらいいのではないかと思います。

A (チーム1=発表者)素性が分かったところでどうなのか、先に繋がることまでは考えていなかった。まずは素性だけでもわかってもらう。

素性を知ってもらわない限り、何も伝わらないのではないかと思い、今回は解決策にしていた。

 

他のチームからは解決策について深い追及のなげかけがあった。また、ホームレスが主体の解決策以外に巻き込む必要があるところもあるという指摘もあった。

 

〔チーム2からチーム1への助言〕

  • 解決策で解決したら本当に理想の状態になるのか?と感じた。
  • 解決策の主語が「ホームレスが」のものが多い。解決策で上げているものは、お互いが歩み寄るものだと思いますが、地域住民の事が入っていなく、おいてけぼりな点も考える事が解決策としては必要なのでは。
  • ホームレスだからと媚びる必要はないのではないか。
  • 全てにおいて、具体的な方法がふんわりしているかなという印象。

 

Q(チーム3)ホームレスの実情を具体的にどのように知ってもらうか。

A (チーム1=発表者)あまり具体的には考えられていなかった。想像するに、地域全体というのは町内会レベルのもの。

行政から方針を決めてもらってのスタートになるが、町内会が集まる時に「こういう取り組みをすること」「ホームレスの人はみんなが思っているような人ではないこと」を知ってもらう。

 

Q(チーム3)解決策「清潔にする」というのは、どのように清潔して、維持していくのか、具体的な案。

A (チーム1=発表者)援助が必要なので、短期的に手助けするような施設、宿泊施設。毎日入浴する。

 

Q(チーム3)解決策「コミュニケーション能力の向上を強化する。」はどのように強化するのか。

A (チーム1=発表者)具体的なところまで考えられていなかった。

 

Q(チーム3)理想にある「特技を活かせるシェアサイクル事業」とありますが、そのほかの案はあるか。

A (チーム1=発表者)想像ですが、ラジカセが壊れても自分で治せそうなイメージなので、電化製品の修理などもできるのではないか。

 

〔チーム3からチーム1への助言〕

解決策の「知ってもらう、興味をもってもらう」のは、誰から説明があればいいのかが入っていればわかりやすかったように感じた。

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岡山・ホームレス支援きずな 川元トレーナーのコメント

問題点として挙げていた「素性がわからない」点について、素性がわからないから怖いというのがある。私自身も夜回りなどをしている話をすると、「怖くないの?」と心配されることがある。

 

しかし実際は、路上で寝ているおじさんの方が怖いと感じている。いつ襲撃されるかもわからないし、夏休みなどは生卵やロケット花火をぶつけられたことなどあって、怖いと感じている。そういうことは話をしてみないとわからないし、人と人とがかかわらないとわかってこないことだと感じる。

 

そのきっかけとして、近づきやすいか、近づきにくいかについては、清潔か、そうでないかが大きくかかわってくる。そういう部分で安楽亭を設けていて、そこでは、入浴のサービスを設けている。安楽亭では、元当事者のおじさんたちがお店番をしてくれていて、営業日の月火水で分担表を作り、自分の担当日は来てくれるようにしている。そういう風にきれいにしている方は、イオンとかにも行きやすく、自分の居場所を作りやすい。それがなかなかできないと、ずっと公園にいたりして孤独になりやすい。すごく臭いのする人などもいるので、そういう人には、一度安楽亭に来てシャワーを浴びないかと声掛けを行っている。自分から臭いがあると、人と関わりにくくなる。

解決策「ホームレスの実情を知ってもらう」について他のチームの方が「主語がホームレスになっている」と言っていたが、ホームレスだけでなく、地域の人とお互いに歩み寄ってという部分は必要。

ホームレスに実働してもらうというのは、町内会レベルだと感じている。次の移転先も決まりかけているけど、その時に町内会レベルで、そこで押さえておくべき人に挨拶をして、そこで「この人はこういうことが出来る」という事を口コミで広めてもらうことが、地域住民の方に知ってもらう為には一番かと考えている。そのために大本にいかに仲良くなってもらうかという事を考えている。

 

コミュニケーション能力の強化

コミュニケーション能力が高い人は、路上生活者になる前に、SOSを言える。それが出来ない人が路上に出ている。とくに精神を病んでしまった人、知的障害のある人も一定割合いる。

コミュニケーション能力の強化ができるのが、望ましいが、それができない人がいるという事を踏まえた上で、どんな関係を作っていくのかが大事かと思う。

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岡山NPOセンター 石原トレーナーより質問

「素性がわからない」という話があったが、以前、安楽亭ではホームレスの方の名簿を付けられていると伺った。そういう意味では、安楽亭に来られている方は、きずなさんの方でわかっていて、場合によっては、あの人どういう人か尋ねられたら、答えることが出来るのか。

 

岡山・ホームレス支援きずな 川元トレーナーより回答

素性が分からないという質問に対しては、安楽亭にお風呂に来てくれている方などは、だいたいわかっている。近状も把握している。もし地域や行政が訪ねてきたら、答えることはできる。安楽亭では衣類の提供も行っている。ここへ来れば、お風呂に入れて、きれいな服が着れる。

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川路トレーナーよりリーダーとしての‟プレゼンテーションを成功へ
導くためのコツ”についてレクチャー

各チームの前半のメインプレゼンテーションに対してのコメントやアドバイスがあり、プレゼンテーションの目的・コツ・相手・話し方などについてプロフェッショナル且つ成功するための、ポイントがアドバイスされた。

仕事においてポジションや役割によっては、プレゼンテーションを求められる場面が起こり、準備の完成度によってプレゼンテーションが成功かどうかは7~8割決まる。

また、スライド作成についての具体的なテクニックやプレゼンテーション時のポイントなど細かくアドバイスを受ける。

 

後半では各チーム1名が自分のチームメンバーに対して本日の感想などのプレゼンテーション(約1分)を行い、それを録画し、自分でも客観的に見る時間とお互いのコメントを交換し合った。

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