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【竹本塾 vol.41】組織の教育担当者が理解しなくてはならない、階層別研修の考え方と実施方法について 〜知れば、変わる〜

2021.04.03

コラム

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昨今、企業で様々なビジネス研修が行われている中、階層別研修に注目が集まっています。 ただ改めて「階層別研修とはどんなものなのか?」と聞かれてもはっきりと答えを示せる人は意外と少ないのではないでしょうか。 階層別研修はその特性上これと決まった形がない為、これからの導入を検討している人はどんな研修を行えばいいのか迷ってしまう人は多いようです、 そこで「階層別研修とはどういったものなのか」「導入するにあたって注意すべきポイント」をご紹介します。自分の階層に適した研修を探している方や、人材育成担当の方はぜひ御覧ください。

 

階層別研修とは、社員の階層によって異なる研修を受講させ、それぞれの階層で必要不可欠なスキルや姿勢を身につけることを目的とした研修です。 この階層とは「新入社員」や「中堅社員」「管理職社員」といった各社員の役職や立場のことであり、この階層に応じて適切な研修内容を実施していきます。

 

例えば、新入社員なら基礎的なビジネスマナー、中堅社員ならマネジメント能力、管理職社員なら意思決定の能力といった形です。 各階層に求められるスキルや姿勢を適切に身に着けていくことは、個人のスキルアップだけにとどまらず、会社全体のレベルを底上げすることにも繋がっていきます。 こういった特性から、階層別研修は企業の「底上げ教育」とも呼ばれています。階層別研修は企業の人材育成を行う上で欠かせない研修です。ではなぜ多くの企業が階層別研修を導入しているのか、その目的をご紹介します。

現業務を遂行させる為に必要なスキルの「底上げ」

前提として階層別研修を行うタイミングは、研修対象者がその階層(役職や立場)に就いた後に実施するものです。 ですので、研修対象者はその階層に至る最低限のスキルや素質は既に持ち合わせていることになります。 しかし、就任したからといってすぐその階層に求められる成果が発揮できる訳ではありません。基礎はできていても、その先の応用や業務に対するマインドが不明瞭になるといった状況は多分に起こりえます。

また、階層が上がるほど、求められる能力は多岐に渡るので、OJTや独自でのスキルアップにも限界があります。 そのため、特定の階層へ就任後に階層別研修を実施することで、対象者のスキルを底上げし安定感のある人材を育成することができるのです。

業務の意義や必要となる能力を自ら学ぶ姿勢を習得する

階層別研修のもう1つの目的は、業務の意義や求められるスキルを自ら学ぼうとすう姿勢を身につけることにあります。 階層別研修はその階層に応じたスキルや姿勢を習得する為に行いますが、そこで得られるスキルや姿勢は一過性のものであってはなりません。というのも、企業に務めている以上、昇進や異動などといった階層の変化は何度も訪れるものです。 また、世の中の動向が目まぐるしく流動している現在、常に同じスキルが役に立つ保証もありません。 こうした自身や環境の変化がある時代に、その階層、その環境でしか使えない能力をその都度学び直すことは大変非効率となります。

したがって階層別研修で真に学ぶべきは、付け焼き刃の能力ではなく、業務の根本的な意義やどんな環境でも自ら学んでいける姿勢といったものになります。 階層別研修は、こういった土台となる能力や業務姿勢の気づきを促す役割も持っているのです。

階層別研修導入のポイント

階層別研修を導入する際に多くの人が頭を悩ませるのが、まず、どの階層からトレーニングを実施すべきなのか、ということです。 結論から言えば、経営幹部や管理職層といったトップから研修をすることが望ましいとされています。 なぜなら、若手や中堅層がいくら改革意識を持っていても、最終決定権はトップ層に委ねられているからです。

例えば部長や課長、中堅層の社員が研修から啓発を受けて、その内容を実務に取り入れるよう提案したとします。 しかし、経営幹部や管理職層といったトップ階層の社員たちに同様の認識がないと、企業の方針とは逆向した案として受け取られてしまう可能性があります。 「会社の方針とは随分違っているね」 「そんな方法は、今までやってこなかったよね」 このように経営幹部層の理解を得られないと、せっかく実施した研修の内容を実務へ反映させることが非常に困難となってしまうのです。

ですので、組織改革、人材育成の観点から階層別研修を実施する際は、まず企業の経営に携わるトップ層から研修を実施し、中堅層、若手層、新人とトップダウン式に社内全体へ浸透させていく流れが望ましいとされています。 ちなみに、このトップダウン式の研修を方法は、ドラッカーの提唱するところのトップマネジメントの考え方に沿ったもので、国内でも有数の大手企業の数々がこの方法を取り入れています。