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中小企業の内定者は、会社や仕事の何に惹かれるのか?【新米人事の備忘録vol.14/内定者フォロー④】

2025.08.27

  • 新米人事の備忘録
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内定者フォローで大切なこと④

内定者の入社意思を固める「仕事面・内容面」のポイント

 

前回の記事では、『中小企業の内定者は、誰を見て入社先への納得や決意をするのか?』をテーマに、

キーパーソンについて解説しました。

今回は、入社意思を固める上で重要となる「仕事面・内容面」に焦点を当てます。

 

👉 前回記事のURLはこちら:

中小企業の内定者は、誰を見て入社先への納得や決意をするのか?【新米人事の備忘録 vol.13/ 内定者フォロー③】

 


 

■ 入社を決めた理由:最も多いのは「やりたい仕事がある」

マイナビによる「2025年卒内定者意識調査」によると、

内々定先に納得している人・していない人のどちらにおいても、

入社を決めた理由として最も高いのは「やりたい仕事がある(ありそう)」でした。(図1)

 

また「自分の適性にあっている」という点では、納得度によって大きな差が出ています。

ここが重要な分岐点になっていると考えられます。

 

(図1)

図1:入社を決めたポイント「仕事」

 

 

■ 判断材料が不足している現状

ただし「自分の適性にあっているか」について、前々回の記事(【内定者フォロー②|新米人事の備忘録】)でも取り上げた通り、

判断するための情報が十分でない、と感じている内定者は多いことがわかっています。(図2)

そのため企業側には、学生や内々定保持者への積極的な情報提供が求められます。

では、どのような内容の情報が開示されていることが重要なのでしょうか。

 

(図2)

図2:入社予定先企業が自分に合っているか判断材料となる情報が少ない

 

 

■ 情報提供のポイント

情報提供の際には、以下の2つを意識することが有効です。

 

1.「自分がどのように働くか」をイメージできる情報を示すこと

 

・オフィス見学、インターン

・WEBサイトで社員の1日のスケジュール紹介

・業務の様子を伝える動画やSNS発信 など

 

How toも重要ですが、「入社後の働き方を具体的に描けるか」という認識の形成や理解をアシストすることを意識しましょう。

 

 

2.「成長できる環境」であることを示すこと(特に中小企業)
入社予定先企業を選択した際のポイントについて従業員規模別で見たところ、300名以下の中小企業に入社予定の人が重要視していた項目に、「社風が良い・よさそう」「企業イメージが良い」「若手に権限が移譲されている、仕事を任せてもらえる」「商品企画力がある」の4つが高い傾向にありました。(図3)

特に「社風が良い・よさそう」と「若手に権限が移譲されている、仕事を任せてもらえる」は、突出して割合が高いです。

 

 

(図3)

図3:入社予定先企業を選択した際のポイント・2つ選択【企業属性】

 

 

また、SWITCH WORKSの調査でも「互いに切磋琢磨し合える」を求める声が年々高まり、

ついに「給料がよい」を上回りました。(図4)

若手の関心は「早期からの成長」にシフトしているのです。

近年、転職市場の過熱化やジョブ型雇用の広がりを背景に、若者は「自分の市場価値」により敏感になっていると推測されます。
そのため、「入社してすぐに成長できるかどうか」が、入社先を選ぶ大きなポイントになっていると考えられます。

 

(図4)

図4:SWITCH WORKS|岡山で働く新入社員の意識と実態_経年調査「職場への期待」

 


 

■ 成長投資は離職を防ぐ

「成長支援を強化すると転職志向が高まるのでは」という懸念もあります。
しかし、梅宮・西崎(2022)の「企業調査による人材定着率の新卒・中途比較 -基礎的データの確認」の研究結果によれば、

能力開発への投資が大きい企業ほど定着率は高いことが示されています。

 

“さらに、従来の研究では、扱われることが少なかった「一人当たりの能力開発投資額」に関しては、新卒採用者・中途採用者ともに統計的に有意に3年目定着率が高くなることが確認された。企業負担の能力開発によってエンプロイアビリティが高まれば、離職が増えるという推測も成り立つが、実際は、離職率は低い(定着率は高い)という関係になる。能力開発への積極的な投資は継続傾向を希望する理由になっていると解釈できる ”

 

若手は、社内育成が整っていると「外よりも今の会社に所属する方がより成長できる」と判断し、職場定着が促進されるのです。

 

 

■ 注意点:育成の“つもり”に要注意

ただし、会社が「育成しているつもり」状態になることに気を付ける必要があります。(図5)

育成方針や仕組みが明確でなければ、会社側と現場側の間で大きなズレが生じることもあります。
そのため、「自社は育成が充実している!成長ができる!」を謳う場合は、

OJTや業務経験だけに頼らず、Off-JTなども含めた体系的な育成システムを整えることが必要です。

 

(図5)

図5:現場と上層部・人事との育成認識のズレ

 

 

■ 中小企業の人事が意識すべき2つのポイント

まとめると、内々定者の入社意思を固めるために意識したいのは以下の2点です。(特に中小企業)

 

1.自分が仕事をするイメージを形成できる情報提供

2.会社に所属することで成長が期待できる仕組みの提示

 


 

次回の記事では——

 

次回の記事では、内定者が求める会社からのフォローや学習支援、人事からの適度な接触頻度といったポイントについて解説します。

 

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