株式会社サンキョウ-エンビックス様では『よりよい環境を創造する』を標語として、地球と人間と産業とが調和し、共生できるよりよい環境を創造して社会に貢献できる企業を目指されております。この度は、2025年に2日間実施しました「リーダーシップ開発研修」について取材させていただきました。インタビューでは育成設計担当の岡根様と木原様のお二人にお話を伺いました。
SWITCH WORKS提供の研修プログラム
〇研修開催日程
【第1回】2025年7月29日(火) 9:00~17:30
【第2回】2025年8月26日(火) 9:00~17:30
〇インタビュー日:2025年9月3日(水)
■計量証明事業登録
・岡山県 第6-2号( 濃度 )
・岡山県 第7-4号 ( 音圧 )
・岡山県 第8-2号 ( 振動 )
■作業環境測定機関登録
・岡山労働局第33-4号
■土壌汚染対策法に基づく指定調査機関
・環境省2020-6-1001
37名(2024年4月時点)
【担当者:岡根様・木原様】
株式会社サンキョウ-エンビックスの経営方針は、大きく3つの柱があります。
①地域社会の一員として社会に役立つ活動を推進する
②強い組織を作る
③未来を築く人財を育成する
この中で特にカギとなっているのは「人」です。お客様との信頼関係や商品開発、組織をつくるのもすべては人であり、会社が成長し発展するための重要なポイントであると捉えています。弊社では、人の流動化が進む昨今の環境に危機感を抱いており、時代変化に適応できなければ「生き残れない」と認識しています。そのため、人財の成長促進に向けた教育整備が急務と考えています。
サンキョウ-エンビックスの教育方針では、「企業人としての手腕力量の前に、人間として社会的に信頼される人物であること」を重要視しております。特に社員一人ひとりに対して、専門家として事業や会社を背負っている「当事者意識」を持つことが重要であると据えております。そのため会社も人間も他力本願的ではなく、主体的に生きていくことが大切だと考えており、会社全体についても社長一人だけが会社を引っ張るのではなく、みんなで協力して良い未来を創ることが求められています。
特にリーダー以上の社員たちには、経営を担う自覚を持って、今ある仕事を守るだけでなく企画提案力や技術を総合的に持った人材に育つことを求められております。各事業の長と経営側とがタイヤの両輪のような関係となり、共に進み成長していけるような組織となるために、今回は研修のご相談をいたしました。
課題として、これまではリーダーに対する体系立った「管理職研修」のような育成機会がありませんでした。基本的に年次の高い者がところてん方式に昇進して役割を担っていたため、明確な役割認識を築く必要があります。
社員の傾向としても、「自分にはリーダーは向いていない・できない」といった否定的な意識を抱える者がいたり、会社全体の視点ではなく社員個人の視点から出る発言が多くありました。また、経営者の考えを理解して部下に代弁することが出来なかったり、情報が下の社員メンバーまで上手く伝わっていないこともありました。また部下指導やマネジメントなどの役割遂行に対しても不安を抱えている者もおりました。
さらに、2024年にSWITCH WORKSで行った「昇進意欲に対する意識調査」で調査した結果、リーダー(管理職)への昇進意欲がかなり低いことが明らかとなりました。(左図)
これらの現状から、改善の着手について、第一にリーダー社員の意識改革やマネジメントの理解と向上、および育成環境の整備についてが最優先課題であると設定しました。
育成の最終的なゴールとしては、今後の会社を存続させる覚悟、役職を果たす覚悟が芽生えることです。また経営幹部として、自ら社長に提案を行うことができることが理想的な状態であると設定しました。
この度の研修では、「メンバーのやる気や主体性、協力を引き出すマネジメントを学び、リーダーシップ向上を図ること」を目的に据え、そのほかの経営的な判断力を高めるための学習は、今後計画的に別途行っていく形で設計しました。
上記を踏まえ、今回の研修における目標は3点です。
①自分自身が高いモチベーションを維持できるようになる
②リーダーシップ向上に必要なマネジメントの要素を理解する
③日頃の自身のリーダーシップスタイルを振り返り、人が育ち成果が上がる良い職場づくりを目指して行動計画を立てる
【第1回:2025年7月28日(火)】
1日目の研修では、リーダー6名・サブリーダー3名の計9名で研修を受講しました。
研修のはじめは代表取締役の浅野様からご挨拶をいただいた後、相互インタビューでなりたいリーダー像の深掘りや「目的思考」と「手段思考」のちがいの学習、そして時間をかけて体感ゲーム①とその振り返りを行いました。
午後からも体感ゲーム②と振り返りを実施した後、昔と今との環境変化に伴うリーダーのあり方について、体感ゲームの総括として学習しました。その後は「選択理論心理学」に基づいて人の行動の動機などを学びながら、自己や他者への理解の深掘りを行いました。
体感ワークはネタバレ防止のため写真未掲載ですが、参加者一丸となって声を掛け合い、悩みながらも知恵を絞りつつ取り組まれておりました。
【第2回:2025年8月26日(火)】
1ヵ月後となる2日目の研修では、リーダー6名が受講しました。
最初は1回目の学びの振り返りや講師への質問から始まり、学習と成長に必要な「自分で考えさせる」ための問いかけの重要性や効果的に引き出す傾聴方法を学習し、相互インタビューを実践しました。
また同時に、1回目に学んだ「人間の行動動機」について選択理論心理学を基に、さらに深く学習を行いました。
午後からは、変えられるものと変えられないものとの2つを見極めて、自分自身が意識すべきポイントを学習し、それがマネジメントにどのように関わってくるのかを体感ゲーム③を基に学習しました。さらにリーダーとしてのあり方について理解を深め、問題解決で着目すべき点や、良好な人間関係にとって重要となる習慣について学び、自身の振り返りを行いました。
そして研修2日間の最後は、30分間振り返りをしっかりと書いた後、浅野代表と講師を含め8名で輪となり、一人ひとり総括として発表を行いました。
2日目は、1日目からさらに打ち解けた雰囲気からスタートし、積極的に質問したりワークで盛り上がりながら、研修内で用いた言葉が共通言語となって自身のアクションプランに反映されている様子が見られました。
受講者の声:自由記述 抜粋
■ 人のモチベーションとそのメカニズムを心理学の観点から学ぶという事で、今までなんとなく使っていた「モチベーション」という言葉の正体が少し見えた気がします。私自身も今までリーダーの役割の中で大切にしてきた事がありますが、今回のお話でそれらについても心理学的な根拠がある事が分かり、理解が深まりました。 今回5つの基本的欲求について学びましたので、意識してそれらを満たす事が出来る環境作りに取り組みたいと思います。
■ 体感ゲームでリーダーとフォロワーがそれぞれ行うべきことがわかった。 会社の目標を自分の目的に(無理矢理でも)リンクさせるという話が目から鱗だった。また全体像の共有の難しさと重要さについて気づいた。
■ 目的を見失いながら目標にまみれて業務していることを痛感した。 また、関わる相手の基本的欲求を阻害しないという観点の重要性。相手を認めることも改めて重要であると感じた。
■ 全体像の把握は大切ですし、情報があってこそ動ける。今になればどちらの気持ちもわかるようになったなと実感しています。自分もメンバ-だった頃、なぜ情報をくれないのかと良く思っていたことだな。と思いました。
講座後のインタビューは1週間後の2025年9月3日(水)に、
担当者であり受講者でもある岡根様(写真:右)と木原様(写真:左)にお伺いしました
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何より一番に感じることは、リーダー全員の意識が「一緒にがんばろう!」という土台が揃ったことです。
これまではリーダー同士で話す機会は幹部会が主でした。今回の研修の中で初めてお互いについて深く話し合い、お互いの考えやパーソナルなことまで知ることが出来ました。また研修で同じ内容を学んだことでリーダー間で共通言語が生まれたことにより、互いの認識を統一しながらより建設的に話し合えるようになったと思います。
学びの中で特に感じたことは、実際に体感することの重要さです。学んだ内容は座学で聞いても大切なことだと感じ、それだけでも学習価値が高かったと思います。
しかし、それだけでなく今回の研修では、先に1日目の体感ゲームの中で悪戦苦闘し達成に悩んだことによって、「目的意識」といった学習内容の大切さが「本当にとても大切だ!」と腹落ちする実感がありました。
さらに2日目の最初に学習と成長のサイクル(左図)学んだことで、さらに強く納得することが出来ました。
私たち自身、リーダーの役割を与えられた時「自分には本当にできるのか」「何か大きなことをしなければならない」といった漠然とした不安を感じていました。
しかし、研修でマネジメントの具体的な行動のポイントまで学んだことで「一歩一歩をしっかりと日々行動すること」が重要であると気づき、私自身のすべき行動が前よりも明確になった実感があります。
また、リーダーは会社のために滅私奉公のような高い意識を持ち続ける義務があると考えていたため、自分にできるかという葛藤も感じていました。
これについても「自分自身を大切にする上で、会社と自分との目標とを結びつけ、両方を達成できるようにする」という考え方を教わり、ハッと気がつき肩の荷がおりるように感じました。同じ行動をするとしても、心持ちが大きく変わったことで、意欲的に取り組んでいきたいと思えるようにもなりました。
インタビュー後の2025年9月17日(火)に、さらに受講者メンバー同士で受講後の社内振り返りが取り組まれました
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振り返りでは、リーダーとして望ましいマネジメントの意識を再確認し、改めて私たちのリーダーとしての共通軸としていきたいという認識統一をしました。
また、研修時に立てた行動計画をお互いに共有し合いました。『学んだだけで終わらさない。振り返りつつ実務に落とし込み、力を高めていく』という意識を互いに確認して、今後も振り返りの場を設けていく流れとなりました。
今後はちょうど来月の10月より、各部門の部下へ前期の評価結果のフィードバック面談を行います。その際に、今回学んだことを生かしていきたいと考えております。
今後取り組まなければならないことは、リーダー同士で生まれた認識の統一をさらに発展させて、学んだことを実行に移し、会社全体に浸透していくことです。
しかし、新たな課題があることにも気が付きました。それは、各部門で部下たちに共有する過程で「自分が伝えた」と「相手に伝わった」との間には大きな違いがあることです。リーダー間で共通言語となった理解や意識を伝える過程で、この難しさを改めて実感しました。
『自分たちの道は、自分たちで切り拓く』
今後のサンキョウ-エンビックスでは、各事業部や経営部門が各々の専門性を高めた上で、タイヤの両輪のように共に協力して支え合い、当事者意識を持って進み続ける組織を目指していきます。
| 会社名 | 株式会社サンキョウ-エンビックス |
|---|---|
| 所在地 | 〒700-0954 岡山県岡山市南区米倉66番地2 |
| 代表者 | 代表取締役 浅野 浩一 |
| TEL | 086-242-1035 |
| 設立 | 1972年2月 「株式会社サンキョウ」として設立 2004年1月 所在地を岡山市米倉66-2 に移転し、商号を「株式会社サンキョウ-エンビックス」に変更 |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 従業員 | 37名(2024年4月時点) |
| 事業登録 | ■計量証明事業登録 ・岡山県 第6-2号( 濃度 ) ・岡山県 第7-4号 ( 音圧 ) ・岡山県 第8-2号 ( 振動 ) ■作業環境測定機関登録 ・岡山労働局第33-4号 ■土壌汚染対策法に基づく指定調査機関 ・環境省2020-6-1001 |
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