ライフデザイン・カバヤ株式会社様では、新入社員の育成とケアのために「メンター制度」を実施し、自分の部署とは異なる先輩・後輩とを組み合わせた面談の機会を設けておられます。
SWITCH WORKSでは、この「メンター制度」に関して2023年度より、メンター・メンティー対象として制度に関する事前理解と顔合わせの機会を兼ねた集合型研修を提供しております。
この度は、2025年度の第3回目となる「メンター・メンティー研修」の様子、および昨年度のメンター・メンティーと人事担当者様へのインタビューを記事にまとめました。
SWITCH WORKS提供の研修プログラム
〇日付:2025年7月14日(月)
〇インタビュー日:2025年8月1日(金)
内藤様(ご担当者様)・三浦様(2024年度メンター)・山本様(2024年度メンティー)
建築工事の請負、施工、フランチャイズチェーン 等
建築物の設計・工事監理 等
土木工事の設計、請負、施工及び監理 等
リフォーム・エクステリア設計、請負、施工、監理 等
不動産売買、仲介、管理、コンサルティング 等
風力・太陽光・地熱の発電、電気・熱の供給 等
清掃、警備、損害保険代理店、生命保険の募集 等
[ 設立年月日 ]
1972年 12月
※2017年 現社名に変更
[ 資本金 ]
9,000万円
[ 代表者 ]
代表取締役社長 窪田 健太郎
524名(2025年4月時点)
https://lifedesign-kabaya.co.jp/
【人事担当者:内藤様】
弊社ライフデザイン・カバヤ株式会社では、以前より若手社員の育成のために「メンター制度」を運用しております。
実施の流れは、新入社員が配属して少し経過した7月頃から、メンターである先輩社員と新入社員のメンティーとで、2ヶ月に1回ほど面談を実施させています。
面談では、なるべく食事をしながら等の対面での実施を推奨しており、実施に際しては会社から飲食費の補助も行っております。
また、もしも新入社員から「会社を辞めたい」といった重い相談があったときには、メンターの相談役としてさらに人事が支援に入ります。
このメンター制度が上手く機能することは、メンター・メンティー双方の成長に大きな意義があると考えています。
しかし、以前は面談時に上手く会話が広がらなかったり、活動の目的が薄れて単なる作業化したりしてしまうといった問題がありました。
メンターからは、「メンティーから『悩みが無い』と言われて、会話が終わってしまう」「メンティーが話したことが、本音かどうか分からない」のような悩みが寄せられ、対するメンティーの新入社員からは、「よく知らない他部署の先輩に話をしにくい、何を話せばよいか分からない」「悩みをどこまで詳細に話してもよいのか分からない」「些細な愚痴が、どのように捉えられてしまうか分からず遠慮してしまう」といった悩みの声が上がっていました。
ご相談をいただきSWITCH WORKSでは、上記の問題に対して「個人面・組織面」のそれぞれに課題があると考えました。
〇個人単位の課題
・メンターが「個人の成長を支援する」という視点の獲得や、活動の動機付けが十分にされていない
・メンターに、本音を引き出したり、話しやすい場を作ったりするスキルが不足している
〇組織単位の課題
・メンターとメンティーとの双方が、制度の運用目的やルールに対して共通認識を持てていない
・メンターとメンティーとが互いに、相手のパーソナルな情報を把握し、理解を深める場が少ない
・メンティーに関する情報交換が、社内でメンティーに関する情報交換を定期的に共有する仕組みが十分に整っていないため、効果的な面談のためのノウハウを社内で蓄積・活用することが難しくなっている
上記の課題を踏まえてSWITCH WORKSでは、下記2つの商品からメンター制度の運用をご支援させていただきました。
1. メンター・メンティー研修&交流会
目的やペア相手との相互理解を重点として実施(本事例:03に続く)
2. 定期フォローアップ調査
メンティーの状態を定点観測して状態を可視化するために、2ヶ月に1度実施(詳細は下記ボタンより)
「メンター・メンティー研修」では担当者の内藤様のご希望もあり、必要な基本事項の学習や面談のロールプレイの他に、実際に研修内でメンターとメンティーとが顔合わせをする機会を設け、相互理解を助けるための学習をカスタマイズしました。
特に問題解決のために、以下の3つの軸を重要視して研修設計を行いました。
★研修設計の軸
①メンターの自覚を、ただ悩みを聞く担当ではなく、成長を支援する伴走者としての意識を築かせる
②メンターが実際の面談で起こりうるケースを、運用前の段階で具体的に想定し、メンタリングのスキルを学習することで、不安点の解消を行う
③メンターとメンティーとが事前に相互理解を深められる機会を用意し、安心して面談できる関係づくりを行う
はじめの「メンター向け研修」の時間では、メンター制度の目的や役割の範囲を確認するとともに、今感じている疑問や課題を書き出してグループで話し合いました。そのうえで、自身が新入社員のお手本として行動やアドバイスができるように、自分自身の仕事における過去の成功や失敗、気付きや身についたスキルを棚卸しして準備を行いました。また、メンタリングのポイントとなる傾聴について理解を深め、グループごとにケースを使って練習しました。
続いての「メンティー向け研修」では、新入社員に制度の目的を理解させるとともに、メンター側の先輩が感じている不安を伝えることで双方向の協力が大切であることを教えました。また、面談内ではどのようなことを伝えれば良いのかといった相談内容に関する確認の時間を取りました。
交流会ではメンター・メンティー同士で顔合わせをした後、全員で「自己主張レベル」×「感情表現レベル」の度合いをセルフチェックできる診断テストを行い、4つの行動傾向タイプに分かれました。タイプ別に分かれた後さらにワークを行い、自分や相手の行動傾向別のコミュニケーションの特徴や、嬉しい関わり方・嫌がる関わり方などを学習し、メンター制度を円滑にスタートできるよう関係構築を行いました。
受講者(メンター)の声:自由記述 抜粋
■ ただ後輩の話を聞くだけではいけない、ということに気づくことができました。私と同じ意見とは限らないので意見を押し付けず、メンティーの意見も聞き入れて2人で改善策など見つけていけたらいいなと思います。
■ メンターとはカウンセリングのようなもので、それが私に務まるのか少し不安だったが、今日の研修を受けて、話の聞き方や話題の出し方等イメージを持つことができた。メンティーのタイプを知ることができたので、話しやすい空間をつくることを心がけ、積極的にコミュニケーションを取り、1人の先輩としていつでも相談できる人になりたい。
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受講者(メンティー)の声:自由記述 抜粋
■ メンター制度によって、色々経験してきた先輩社員たちからお話を聞ける貴重な時間をもらえることが分かりました。交流会前の研修にて、先輩方の不安な点を聞くことができたので、自分も先輩も似たことを思ってるんだなと感じました。
■ 自分の性格を知った上でタイプの違う人とどう関わって行くか学ぶことができました。私は自己主張が少ないので自分から沢山話して、 相槌、笑顔を忘れず社交的になりたいと思います。
インタビューでは、2024年度にペアとなったメンターの三浦舞子様(写真 右)とメンティーの山本優花様(写真 左)のお二人にお話しを伺いました。
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【メンティー:山本様】
私は昨年度の1年間、このメンター制度で舞子さんに会うことができたおかげで仕事が続けられていて、もっと成長しようとも思うことが出来ました。私は元々、けっこう物事を自虐的に捉えやすい性格で、自己肯定感が低いタイプでした。さらに私が所属する部署はほとんど男性の部署ですので、配属後はかなり不安を抱えていました。
昨年の7月の研修で、メンターの舞子さんに初めて会った時は、「自分と全然違うタイプだ!怖い!」と、正直かなりビビっていました(笑)。しかし、8~9月に行った最初の面談の時期はかなり仕事で苦しんでいたため、舞子さんに思い切って話してみました。研修ではメンターとの面談を「悩みをしっかりと話す場」と教えてもらってはいましたが、いざ本番になると正直「本当に話しても良いのか…」と心配ではありました。
しかし、舞子さんは私の話を真剣に聴いてくれて、私の苦しみを受け止めてくれました。さらに自虐的に考えすぎていた私に「あなただけが悪いわけでない」とハッキリ言ってくれ、自分では気づけなかったものの見方を与えてくれました。そのおかげで、とても心が楽になったことを覚えています。実は、舞子さん自身も1年目の時に同じような悩みがあり、その時の体験やどうやって乗り越えてきたのかを教えてもらったことで、今の自分がどうすれば良いのか、様々な道しるべを与えてくれました。初めての面談は、気付けば3~4時間も話しこんでしまいましたが、あっという間に時間が経っていました。自分がここまで話し続けられるのかと感動したことを覚えています。
それからも、連絡を取るのは基本的に2ヶ月に1度の面談でしたが、私にとってとても貴重な時間でした。舞子さんは考え方だけでなく、業務上でも行動力があり高い成果を出されていて、様々な面で尊敬しています。自分が今後メンターになったら、自分自身が悩んだ経験も、舞子さんが経験した悩みのエピソードも全てをメンティーに継承して、支えてあげたいと思います。
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【メンター:三浦様】
私は、昨年度がはじめてのメンター役をする機会でした。どんな人が相手かなと思っていたら、自分と全然違うタイプの性格の人だったので、最初はどう関われば良いか戸惑いました。しかし、せっかくの機会なので「これまでと違ったコミュニケーションを練習する良い機会」だと考え、優花さんの性格を尊重して、負担にならないような話し方を意識して面談に臨みました。
面談後は、“さっぱり帰宅して寝るモード”に入れるように、夜に食事をしながら面談することにしました。初回の面談はお互い探り探りの面談となりましたが、二回目の面談で焼き鳥に行ったときに、すごく会話が盛り上がったので、それ以降も私たちのペアは夜ごはんを食べながら面談をする形式を継続しました。
面談では、本当に様々なことを話しました。例えば営業活動の悩みでは、業務スキルの改善だけでなく、お客様に対しての心配りなどについても伝えることもありました。
最初の研修のときに顔合わせができたのは良かったと感じています。また研修を通じて、「そもそも何のためにやるのか」や「メンターに求められるカウンセリング的な役割」の重要性を意識できる良い機会だと思います。メンター側にも1年目が悩みを一人で抱え続けて、メンタルを病んで潰れてしまう前に支援に入るための共通認識が出来たと思います。
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【人事担当者:内藤様】
毎年のメンター・メンティーの組み合わせは、人事で決定をしています。今回のメンター制度が二人にとって、良いきっかけになったことを嬉しく思っています。
実は正直なところ、この二人は本当に全然ちがったタイプの人だったので、組み合わせるべきか割と悩みました。しかしメンティーの優花さんにとって、男性ばかりの部署にいるからこそ他部署の女性と組み、同性だからこそ話せることや学びがあると考えたため、あえて組ませました。またメンティー側だけでなく、異なるタイプとの関わりは双方にとって、見識が広がり成長に繋がると期待していました。
メンターの舞子さんは、毎回の面談の後にしっかりと報告をあげてくれたこと、優花さんに真剣に向き合い支えてくれたことをとても感謝しています。
【人事担当者:内藤様】
嬉しいことに、近年メンター・メンティー同士からの活動の情報が私によく入ってくるようになりました。互いに自主的に交流会を開いたり、ペア間を越えてメンターが後輩を呼んでさらに横のつながりを増やしてくれる動きが多くなっています。
最近は、メンティーとして先輩に助けてもらった人がメンター側に回る人も増えてきており、年々メンター・メンティーの活動レベルが高まっている様子が感じられます。他にも、メンター・メンティーを通じて自部署の外に関係の輪が広がった結果、直接は支援担当ではない社員が今年のメンティーを助けるなど、社員同士の助け合いのネットワークが広がっている様子が見られ、とても嬉しく思っています。
SWITCH WORKS様には、私たちが実施したかった形態に合わせ、柔軟に研修をご準備いただき大変助かりました。今後は、さらに若手層を中心に、この助け合いのネットワークによる波及効果を拡大していき、会社全体で相互支援や相談がすぐに誰でも得られる環境を形成できるよう、引き続き取り組みたいと考えています。
会社名 | ライフデザイン・カバヤ株式会社 |
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所在地 | 【本社】 〒700-0964 岡山県岡山市北区中仙道二丁目9-11 ※他、10支店 |
役員 | 代表取締役社長 窪田 健太郎 取締役副社長 石本 隆 取締役 山崎 陽子 |
TEL | 【本社】 086-241-8811 |
設立 | 昭和47年12月1日 カバヤ小堀住研株式会社として設立 平成2年 エス・バイ・エル・カバヤ株式会社に社名変更 平成29年 ライフデザイン・カバヤ株式会社に社名変更 |
資本金 | 9,000万円 |
従業員 | 524名(2025年4月現在) |
売上高 | 468億円(2024年度) |
事業内容 | 建築工事の請負及び施工に関する事業 上記事業に関するフランチャイズチェーン事業 建築物の設計及び工事監理に関する事業 土木工事の設計、請負、施工及び監理に関する事業 リフォーム及びエクステリア等の設計、請負、施工及び監理に関する事業 不動産の売買及び仲介に関する事業 不動産の管理及びコンサルタントに関する事業 風力・太陽光・地熱の利用等による発電並びに電気・熱の供給に関する事業 清掃事業 警備事業 損害保険代理店事業及び生命保険の募集に関する業務 前各号に付帯関連する一切の事業 |
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