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中小企業こそ「内定者フォロー」が必須となる理由とは?【新米人事の備忘録 vol.11】
2025.07.24
- 新米人事の備忘録
- 竹本塾・竹本図書館
中小企業にとってますます重要に。
内定者フォローは「7〜10月」と「10月以降」がカギ。
7月に入り、内定承諾が進む中で、来年度の新入社員の人数が徐々に確定しはじめる時期となってきました。
この時期から企業にとって重要になるのが、「内定者フォロー」です。
せっかく確保した人材に、安心して入社してもらうためには、どのような準備・対応が必要なのでしょうか?
■ 新卒採用は“人材の奪い合い”へ。中小企業が置かれる厳しい状況。
昨今、新卒採用の難易度が大きく高まり、人材を取り合うような環境となっております。
回答者2,997名の内々定平均保有数は2.28社であり、過去9年間で最も高い数値となっています。
さらに注目すべきは、中小企業(従業員300名未満)への入社割合が2割を切っているという点です(図1)。
また、企業規模が小さいほど、入社先に対して「満足や納得できていない」割合が高いという結果も出ています(図2)。
こうした背景から、現在の新卒採用市場では、中小企業にとって「内定者を獲得し、どう維持するか」は、
ますます困難なテーマになってきていることが分かります。
(図1)

図1:入社予定先企業規模
(図2)

図2:入社予定先企業規模別【満足度・納得度】
■ では、人事はどう動くべきか?カギは「2つの時期」での対応。
この難しい状況のなかで、中小企業の人事担当者は何をすればよいのでしょうか?
結論から言えば、10月の内定式を境に、2つの時期に分けたフォローが重要です。
①7~10月に行うべきこと
②10月以降に行うべきこと
それぞれの時期において、内定者の心理状態を踏まえた対応が、入社までの道のりを大きく左右します。
①7〜10月は「マリッジブルー」期間。不安を和らげるコミュニケーションを。
この時期、多くの内定者は「この会社に決めていいのか」と不安を抱えていることが多いです。
いわば、入社に対する“マリッジブルー”のような状態です。
そのため、この時期に人事が取るべき対応策としては、内定者が「自分の判断は間違っていなかった、少なくとも悪くない判断だった」と納得できるような安心感を届けることが重要となります。
②10月以降は“入社が遠のく時期”。自然な形で入社準備を促す。
10月以降、内定者の気持ちは一時的に入社先から離れがちになります。
内定先が確定して肩の荷がおりた安心感や、卒業論文や単位取得など学生生活が忙しくなる時期であり、「最後の学生生活を楽しみたい」という気持ちが強くなるためです。
実際、弊社で毎年2月に実施している内定者研修では、「生活リズムが乱れてしまったので、
入社までに整えなければと思っています」といった声も多く聞かれます。
この時期のフォローでは、無理をさせず、いかに自然な形で効果的に入社への準備を進めさせるかが重要となってきます。
■ 次回の記事では——
次回の記事では、「7〜10月」の内定者フォローに焦点を当てて、
具体的にどんな取り組みが重要となるのかを解説いたします。